虎姫高校に出張授業に行ってきました

1月17日、滋賀弁護士会の法教育委員会の出張授業で、弁護士3名で、滋賀県立虎姫高等学校ビルにお邪魔してきました。

 

弁護士の仕事の内容や、消費者問題について、お話しさせていただきました。6限目、7限目と、生徒さん達は既にお疲れの時間帯だったかもしれませんが、熱心ぴかぴか(新しい)に聞いていただいてありがたかったです。

 

弁護士の仕事については、私が普段関わることの多い、離婚や債務整理の仕事の話しや、刑事事件の弁護人の仕事の話しをしました。消費者問題については、電話勧誘や訪問販売の場合などには、クーリングオフする旨の内容証明を送ることで比較的簡単に契約解除ができることや、若者も被害に遭いやすいデート商法やマルチ商法の話しなどをさせていただきました。

 

また、事前にいただいていた質問では、SNS関係のトラブル等についての質問が多く、生徒さん達の関心の高さを感じました。他人の写真をSNSにのせるのは犯罪ですか?とか、SNSで悪口を書かれたらどうすればよいか?弁護士に依頼すれば削除してもらえるのか?といった質問が多かったです。写真や投稿の内容によりますが、名誉棄損やプライバシー侵害にあたるものであれば、投稿した相手方がわからない場合や、相手が削除してくれないとかできない様な場合には、SNSの運営会社に対して、ウェブフォームから削除請求等ができるようになっている場合も多いので、まずはそれをしてみて、対応してもらえない場合には、弁護士等に相談して、発信者情報の開示の請求や削除請求、損害賠償請求や刑事告訴などができる場合があることをお話ししました。

 

授業の前に、校長先生にご挨拶させていただき、お話しをうかがいました。同校は、2年後に国際バカロレアのコースを開設する予定で、現在準備中の国際バカロレア候補校であるとのことでした。国際バカロレアとは、国際バカロレア機構が提供する国際的な教育プログラムで、世界共通の国際バカロレア試験が実施されているとのことです。英語以外の科目についても、一部の科目は英語で履修して、コースの卒業認定やバカロレア試験は海外の大学への入学に際しても評価されるとのことです。

 

滋賀県の公立高校でこんな新しい取組みが始まっているとは、全然知りませんでした。興味深いお話しが聞けてよかったです。ぴかぴか(新しい)

 

2019年2月1日かわいい  弁護士 若山 桃子

判例紹介『残業代』

 巷では弁護士による残業代請求が流行している(?)ようで,インターネット検索で「残業代」と打ち込むと法律事務所のホームページが上位にあがってきます。今回は,この残業代に関する判例を紹介したいと思います。
 
 今年の七夕の日(平成29年7月7日)に最高裁判所で残業代に関する面白い判例が出ました。原告の方は,病院を運営する医療法人から解雇された医師で,復職(地位確認)と残業代の支払いを求めて裁判を起こされました。


 残業代の支払い方も事業者によって様々でして,この病院では定額残業代といって時間外労働等の割増賃金を基本給に含めて支払っていたようです。病院側の主張は,定額残業代を払っているので残業代を支払う義務はないというものでした。
 最高裁判所がどのような判断をしたかというと,定額残業代が認められるためには,@通常の労働時間の賃金に当たる部分と割増賃金(残業代)に当たる部分とを判別することができ(「判別」要件),かつA割増賃金に当たる部分が法定計算額以上であることが必要であるとし,病院の定額残業代は@Aの要件を満たしていないとして,医師の残業代の請求を認めました。

 


 定額残業代の有効性について@Aの要件で判断するというのは,これまでも最高裁の判例であったのですが,医師のような高報酬で業務遂行に裁量がある労働者にも妥当するかについては争いがあり,最高裁はこのような労働者についても@Aの要件で判断することを明らかにしました。

 


 この最高裁の判例で目を引くぴかぴか(新しい)のは,法律(労働基準法37条)が残業代の支払義務を定めている趣旨として,時間外労働の抑制が含まれることを初めて明示したことです。今までの判例では,労働基準法37条の趣旨は過重な労働に対する労働者への補償としか言っておらず,時間外労働の抑制については言及されていませんでした。これだと,たくさん補償すれば,たくさん働かせてよいということにもなりかねません。


 最高裁が,このように時間外労働の抑制について言及したのは,電通の高橋まつりさんの事件の影響もあるのではないかと考えています。残業代はきちんと払い,労働者には長時間労働をさせないということが求められていると思います。

 

       2017年11月10日   弁護士 高橋陽一

第60回 日弁連人権擁護大会

663888かわいい日弁連人権擁護大会ぴかぴか(新しい)が滋賀ぴかぴか(新しい)で開かれました。

 

平成29年10月5,6日、大津市内のびわ湖大津プリンスホテルホテルにおいて、第60回日弁連人権擁護大会(「人権大会」と呼ばれます)が開かれました。

 

人権大会は、日弁連が開催する数あるイベントの中でも、もっとも(?)重要視されているイベントで、全国新幹線から多数の弁護士が集まります(初日の分科会は、一般の方も参加して頂けます)。原則として、各都道府県が、持ち回りで、担当をしています。第1回の大会が、昭和33年(1958年)ですが、ご当地滋賀県での開催は、なんとこの今年が、初めてでした。

 

報道でも取り上げられたので、ご存じの方も多いかも分かりませんが、第2分科会では、かつてアメリカ国家安全保障局(NSA)に所属し、アメリカ政府の個人情報収集の手口を暴露した「スノーデン」さんが、現在の所在地であるロシア国内から、ネット回線を通じて参加されるなどして、大いに注目を集めました。

 

弊事務所を含む滋賀弁護士会に所属する多くの弁護士、法律事務所の職員が、道案内、大会運営、懇親会、資料の交付など、様々な面で、関わりました。当職も、ナヤマズンというぴかぴか(新しい)滋賀弁護士会公認キャラクターぴかぴか(新しい)をアピールする要員として、お手伝いさせて頂きました。とても可愛らしいキャラクターで、たくさんの方から写真を撮って頂きました。滋賀弁護士会の知名度向上に、一役買ったのではなかろうかと思います。とても意義深い2日間でした。

 

 

 

 

 

     左は、実行委員長の小川恭子先生

 

 

   2017年10月17日     弁護士 岡村 庸靖

 

 

成年後見支援信託

高齢や病気等のために、判断能力が不十分になった方が、有効に法律行為を行うなどの目的で、家庭裁判所から、親族や、弁護士などの専門科が、「成年後見人」として選任されることがあります。

 

この「成年後見制度」はお聞きになられたことがある方も多いと思いますが、近頃、そこから一歩進んで「成年後見支援信託」という制度が、広がりつつあります。

 

これは、成年後見が適用されているご本人(被後見人)の財産が、一定のまとまった額以上の財産がある方(おおむね1000万円以上)を対象として、家庭裁判所が、ご本人さんの財産を、信託銀行に、財産を信託することを推奨する制度です。

 

ここでいうところの「信託」というのは、ご本人さんの財産を、信託銀行に預け入れることが想定されていますが、いったん信託契約が締結されると、裁判所の介入なくして、成年後見人が引き出したりすることもできなくなります。

 

現時点で、信託を取り扱っている銀行のうち、滋賀県内に本店がある銀行は一行もありません(支店レベルでは、三井住友信託銀行、りそな銀行の支店があります)。

 

したがって、この制度を利用すると、すなわち、滋賀銀行、滋賀中央信用金庫などの地場の金融機関に、せっかく、大きなまとまった額の預金があるのに、それらが、大部分が解約されてしまい、県外の金融機関に流出していっているのではないか、と危惧されるのです。

 

このような危機感からか、奈良県を地場とする「南都銀行」は、昨年12月に、信託業の許可を取ったようです(南都銀行ホームページより)。奈良の銀行で出来るのに、滋賀の銀行に出来ないことはないだろう(!?exclamation&question)と思うのですが、いかがでしょう。地元の預金が、なるべく地元に残るように、滋賀県内の金融機関にも、何らかの対応が必要ではないかと思います。

 

      H29年3月13日    弁護士 岡村 庸靖

プレミアムフライデー☆

経済産業省,経団連などが推奨する「プレミアムフライデー」(月末の金曜は午後3時に退社)が,今日から始まるようです。

 

仕事帰りに買い物行ったり,旅行に出かけやすくなる,など評価する声が上がる一方で,飲み屋さんなどからすれば,午後3時に退社されると夕飯前に家に帰ってしまう(飲み代ビールが減る),金融機関からすればただでさえ忙しい月末になんてことしてくれるんだ,と怒りの声も上がっているとか……。

 

日本の労働実態をあまり反映しているとは思えない「プレミアムフライデー」が普及するか,相当疑問に思いますが,それはさておき,政府が音頭をとって半ば無理矢理にでも休ませるようにしないと,会社員はなかなか休みが取れないかもしれませんね。

 

弁護士は,大半が自営業ですから,仕事を入れるも休むもその人の都合次第。ただし,実態としては,平日のみならず土日も事務所に出てきて,長時間労働になっている弁護士さんが多いと思います(私もですあせあせ(飛び散る汗))。

 

当職の個人的希望としては,ネット環境さえあれば,家でできる仕事は家でしたり,場合によっては遠方に出かけてもそこで必要な仕事をしたり(!?)することも不可能ではないので,体の負担を軽減するための工夫がもっと出来るのではないかと思っています。

 

ぴかぴか(新しい)プレミアムフライデーぴかぴか(新しい)が,多様な働き方が当たり前になっていく,きっかけになれば良いな,と思います。 

 

     2017年2月24日るんるん   弁護士 岡村庸靖 

 

電通の女性社員の過労死事件に思う

 世間では電通で働いていた女性の新入社員が過労死をした事件が話題になっています。

 クリスマスの日に自殺しなければならなかった女性社員の心情や,娘を手塩にかけて育てて東大という最難関大学を卒業させたご両親の無念さを考えると,何とも言えない悲しい気持ちになります。

 20代の頃は,12月24日に仕事をしていると,ものすごい不幸感や人生の喪失感を感じるんですよね(体験談。私だけ?)。彼女もそんな気持ちだったのかもしれません。

 電通といえば,弁護士であれば電通事件を思い起こす人が多いではないでしょうか。この電通事件は,今回の件と同じく,電通に入社した新入社員が過労死が原因で自死した事件です。最高裁でも電通に対する遺族への損害賠償責任が認められました。電通で働く友人もいるので,あまり電通のことを悪く言いたくないのですが,この時に電通の経営者が人の命の重みや判決の重みを真剣に考えていれば,今回の事件の被害者を生むことはなかったと思います。当時の経営者は,自分の会社で働く大切な従業員の命をどう考えていたのでしょうか。

 労働基準監督署は,今回の件で是正勧告や刑事告発を含めて調査しているとのことですが,いまさら感がぬぐえません。命が失われてから是正勧告や刑事告発をしても命は戻ってきません。命が失われる前にすべきことです。報道によれば,電通は2014年に大阪支社が,2015年には東京本社が是正勧告を受けているとのことです。この二つ以外にも是正勧告を受けた事案があっても不思議ではないように思います。

 あと,電通は午後10時には消灯して反省の意を示したなどと言っていますが,その程度のことで反省していると評価されないでしょう。電通が本当に反省しているのであれば,今から全従業員の労働時間を調べて,未払いになっている残業代を全額支払うべきですし,また遺族に対して謝罪し労災保険でまかなえなかった損害を賠償すべきでしょう。

 

 最後に,過労死に関する弁護士の取り組みも紹介させてください。「過労死110番」などいろいろな弁護士の団体が面接相談や電話相談電話を受け付けています。過労が原因で悩んでいる人であれば,死んでいなくても自死願望や希死念慮にとらわれていれば相談してください。死んでないからという理由で相談を断る弁護士はいないと思います。また,「自分の悩みは精神的なものであり法律的なものではない。」と考えている人も相談してみてください。そのように考えておられる場合でも法的な観点からアドバイスできる時もありますし,法的な観点は別にしてその弁護士の経験からアドバイスできることもあるかもしれません。

 

             2016年11月4日   弁護士 高橋 陽一

☆学習会☆

 8月26日に、某労働組合協議会の学習会で、元永弁護士と若山で、ひらめき憲法の基本と意義や、労働組合の役割ひらめきについて講演させていただきました。

当事務所では、学習会等各種集まりでの講演依頼も受け付けています。

 

 10月13日、当事務所の友の会の学習会で、ぴかぴか(新しい)弁護士法人岐阜合同法律事務所の弁護士岡本浩明先生ぴかぴか(新しい)に、現在弁護団で取り組まれている新幹線「ストップリニア訴訟」及びリニアモーターカー新幹線についてご講演いただきました。

 

               2016年10月27日   弁護士 若山 桃子

オリンピック観戦

 オリンピック観戦で寝不足になっておられませんか?夜眠い(睡眠)

ハラハラあせあせ(飛び散る汗)ドキドキあせあせ(飛び散る汗)しながら試合を観るのも楽しいわーい(嬉しい顔)ですが,試合の合間に,出場している選手がどれだけ苦しい思いをしながら練習してきたかとか,選手の家族がどのように本人を支えてきたかとか,そういったエピソードも好きです。単純ですが,自分も頑張ろうと思います。

 オリンピック観戦に来ているリオデジャネイロの人の服装を見ると,半袖の人が多かったりと,われわれ日本人と変わらない服装をしている人が多いように思いますが,リオデジャネイロは南半球なので,今は冬雪ですよね。寒くないのでしょうか。リオデジャネイロについて調べてみました。サーチ(調べる)

 リオデジャネイロという名前はポルトガル語で「1月の川」という意味だそうです。「1月の川」とはどんな深い意味があるのかと思ったのですが,ポルトガル人探検家がリオデジャネイロの湾を発見したのが1月だったので「1月の川」と名付けたそうです。単純でした。

 現在の人口は600万人を超える大都市です。大阪市の人口が270万人程度なので,大阪市の倍以上の人口です。リオデジャネイロ出身の有名人としてはサッカーサッカーのジーコやラモス瑠偉がいるようです。
 
 リオデジャネイロの緯度は南緯22度です。赤道を挟んで反対側の北緯22度線上には,エジプトやサウジアラビアやメキシコがあります。赤道に近く暑いわけですよね。
 気候帯はサバンナ気候で冬の8月の平均気温は22度です。夏はどれだけ暑くなるだろうと思ったのですが,2月の平均気温は27度だそうです。夏冬での寒暖の差は日本ほど大きくなく過ごしやすいみたいですね。ただ,湿度はかなり高く,8月でも80%を超える日はたくさんあります。日中は半袖でいられるわけですね。ブティック晴れ

 テレビTVを見てると,柔道やレスリングの会場となっている建物を「カリオカアリーナ」と呼ぶそうですが,この「カリオカ」とはもともとは先住民族(トゥピー族)の言葉で白い家という意味だそうです。確かに建物の外観は白色が基調ですね。

 日本のメダルラッシュはすごいですねぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)私も寝不足にならないように気をつけながら日本選手の応援していきたいと思いますexclamation×2

            2016年8月19日晴れ    弁護士 高橋陽一

相談室スペースが移りました!

  昨年9月から、当事務所の相談室が、同じフロア内ですが、少し移動ー(長音記号2)し、受付スペースに近くなりました。

 少しですが、広くなりぴかぴか(新しい)ご利用いただきやすくぴかぴか(新しい)なったかと思います。

 (受付スペースは変わっておりません。「受付」の表示のある通路の奥正面の扉をお入りください。)

  

   

 今後ともよろしくお願い申し上げますexclamation×2

 

   2016.2.8   彦根共同法律事務所 一同 

映画「6歳のボクが、大人になるまで」(2014年 アメリカ)

 両親が離婚して母親と暮らす少年が、6歳から18歳になるまでの成長を描いた映画です。

 

 少年と姉、母親と、父親の4人は、実際に12年間かけて毎年一定期間撮影カチンコを行って作られています。通常、映画やドラマでは、子役と大きくなってからの役を別々の役者を使って撮影していますが、この映画では、6歳の子役が実際に成長する過程がそのまま映画になっているのが、斬新ぴかぴか(新しい)です。

 

 内容もよかったですexclamationexclamation

 少年と姉は、母親に引き取られて暮らすのですが、母親は、再婚したり、新たな交際相手ができたり、また、大学に戻って勉強し、やがて大学教員になるなど成功していき、その暮らしぶりはめまぐるしく変化台風していきます目

 その間も、少年と姉は、父親と2週間に1度、ずっと面会を続けます。父親は、ミュージシャンを目指して、あまり仕事もしていない様子ですが、やがて再婚してまともな仕事につき、子供も生まれます。

 考え方も生活環境も全く異なる父親と母親ですが、互いに、相手と子供達との関わりを尊重し、信頼して子供達を相手に委ねられるよう努力している様子がすごいなと思いますぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)

 

 そして、あっという間に子供達が成長して、親の元を離れていく様子に、子供との関わりにおいては特に、今の時間は二度と戻らず、その時期その時期にしかできないことを明確に意識していかなければならないのだなと改めて感じました。

 

                                   2015.7.9   弁護士 若山桃子るんるん

 

民法改正とライプニッツ係数表

 民法改正法案が今国会に提出されています(6月26日現在,衆議院で審議中)。これまでも民法の改正は行われてきましたが,今回の改正は非常に大きな改正exclamation×2です。改正される部分は多岐にわたりますが,今回は法定利率を見ていきましょう。

 今までは,民法上の法定利率(法律上定められた利率のこと)は年5分(年5%)で固定されていましたが,改正案では年3%になり変動利率制が導入されます。

 具体的には民法404条がこのように変わることになると思います。

(改正前)

「第404条   利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、年五分とする。」

 

(改正案)
「第404条   利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、その利息が生じた最初の時点における法定利率による。
2 法定利率は、年三パーセントとする。
3 前項の規定にかかわらず、法定利率は、法務省令で定めるところにより、三年を一期とし、一期ごとに、次項の規定により変動するものとする。
4 各期における法定利率は、この項の規定により法定利率に変動があった期のうち直近のもの(以下この項において「直近変動期」という。)における基準割合と当期における基準割合との差に相当する割合(その割合に一パーセント未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)を直近変動期における法定利率に加算し、又は減算した割合とする。
5 前項に規定する「基準割合」とは、法務省令で定めるところにより、各期の初日の属する年の六年前の年の一月から前々年の十二月までの各月における短期貸付けの平均利率(当該各月において銀行が新たに行った貸付け(貸付期間が一年未満のものに限る。)に係る利率の平均をいう。)の合計を六十で除して計算した割合(その割合に〇・一パーセント未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)として法務大臣が告示するものをいう。」

 

 要は,法定利率が最初は年3%になって,3年ごとに銀行の短期貸付け平均利率と連動させる訳ですね。

 さらに,法定利率に関連する改正として新たに中間利息控除に関する規定が設けられる予定です。

「第417条の2 将来において取得すべき利益についての損害賠償の額を定める場合において、その利益を取得すべき時までの利息相当額を控除するときは、その損害賠償の請求権が生じた時点における法定利率により、これをする。
2 将来において負担すべき費用についての損害賠償の額を定める場合において、その費用を負担すべき時までの利息相当額を控除するときも、前項と同様とする。」

 この中間利息の控除に関する規定は,今までは法律にはありませんでしたが,中間利息を控除して賠償額を算定することは判例上も認められてきました。
 この中間利息の控除というのは,将来発生する利益や費用を,現在賠償させる場合には,将来発生する利益や費用から中間利息を控除して現在の価値に引き直すこと(現価計算)です。

 この控除の算定の基礎となる利率は法定利率と連動しており,今までは年5%でしたが,改正後はとりあえずは年3%となります。

 この改正は弁護士にとっては結構大きな改正だと思います。
 例えば,交通事故の損害賠償請求では,この中間利息控除をして逸失利益等の賠償額を算定しますが,今までは法定利率年5%のライプニッツ係数表を使っていました。これが改正により法定利率年3%のライプニッツ係数表を使わないといけなくなります。

 年3%のライプニッツ係数表を作成しましたので,貼っておきます。

 

ライプニッツ係数表(3%)

      18歳未満の表
年数・喪失期間 現価係数 年金現価係数 年齢 就労可能年数 年金現価係数
1 0.9708737864078 0.9708737864078 0 49 14.9795357643285
2 0.9425959091338 1.9134696955415 1 49 15.4289218372584
3 0.9151416593532 2.8286113548947 2 49 15.8917894923761
4 0.8884870479157 3.7170984028104 3 49 16.3685431771474
5 0.8626087843842 4.5797071871945 4 49 16.8595994724618
6 0.8374842566837 5.4171914438782 5 49 17.3653874566357
7 0.8130915113434 6.2302829552215 6 49 17.8863490803348
8 0.7894092343139 7.0196921895355 7 49 18.4229395527448
9 0.7664167323436 7.7861089218791 8 49 18.9756277393272
10 0.7440939148967 8.5302028367758 9 49 19.5448965715070
11 0.7224212765988 9.2526241133746 10 49 20.1312434686522
12 0.7013798801930 9.9540039935676 11 49 20.7351807727118
13 0.6809513399932 10.6349553335607 12 49 21.3572361958931
14 0.6611178058186 11.2960731393794 13 49 21.9979532817699
15 0.6418619473967 11.9379350867761 14 49 22.6578918802230
16 0.6231669392201 12.5611020259962 15 49 23.3376286366297
17 0.6050164458448 13.1661184718410 16 49 24.0377574957286
18 0.5873946076163 13.7535130794572 17 49 24.7588902206004
19 0.5702860268119 14.3237991062692      
20 0.5536757541863 14.8774748604555      
21 0.5375492759091 15.4150241363646      
22 0.5218925008826 15.9369166372472      
23 0.5066917484297 16.4436083856768      
24 0.4919337363395 16.9355421220164      
25 0.4776055692617 17.4131476912780      
26 0.4636947274385 17.8768424187165      
27 0.4501890557655 18.3270314744821      
28 0.4370767531704 18.7641082276525      
29 0.4243463623014 19.1884545899539      
30 0.4119867595159 19.6004413494698      
31 0.3999871451611 20.0004284946308      
32 0.3883370341370 20.3887655287678      
33 0.3770262467349 20.7657917755027      
34 0.3660448997426 21.1318366752454      
35 0.3553833978084 21.4872200730538      
36 0.3450324250567 21.8322524981104      
37 0.3349829369482 22.1672354350587      
38 0.3252261523769 22.4924615874356      
39 0.3157535459970 22.8082151334326      
40 0.3065568407738 23.1147719742064      
41 0.2976280007513 23.4123999749577      
42 0.2889592240304 23.7013591989881      
43 0.2805429359518 23.9819021349399      
44 0.2723717824775 24.2542739174173      
45 0.2644386237645 24.5187125411819      
46 0.2567365279267 24.7754490691086      
47 0.2492587649774 25.0247078340861      
48 0.2419988009489 25.2667066350350      
49 0.2349502921834 25.5016569272184      
50 0.2281070797898 25.7297640070082      
51 0.2214631842619 25.9512271912701      
52 0.2150128002543 26.1662399915244      
53 0.2087502915090 26.3749902830334      
54 0.2026701859311 26.5776604689644      
55 0.1967671708069 26.7744276397713      
56 0.1910360881620 26.9654637279333      
57 0.1854719302544 27.1509356581877      
58 0.1800698351984 27.3310054933861      
59 0.1748250827169 27.5058305761030      
60 0.1697330900164 27.6755636661194      
61 0.1647894077829 27.8403530739023      
62 0.1599897162941 28.0003427901964      
63 0.1553298216448 28.1556726118412      
64 0.1508056520823 28.3064782639235      
65 0.1464132544488 28.4528915183723      
66 0.1421487907270 28.5950403090993      
67 0.1380085346864 28.7330488437858      
68 0.1339888686276 28.8670377124134      
69 0.1300862802210 28.9971239926343      
70 0.1262973594378 29.1234213520722      
71 0.1226187955707 29.2460401476429      
72 0.1190473743405 29.3650875219834      
73 0.1155799750879 29.4806674970712      
74 0.1122135680465 29.5928810651177      
75 0.1089452116956 29.7018262768133      
76 0.1057720501899 29.8075983270032      
77 0.1026913108640 29.9102896378672      
78 0.0997003018097 30.0099899396769      
79 0.0967964095240 30.1067863492009      
80 0.0939770966252 30.2007634458261      
81 0.0912398996361 30.2920033454622      
82 0.0885824268312 30.3805857722934      
83 0.0860023561468 30.4665881284402      
84 0.0834974331522 30.5500855615924      
85 0.0810654690798 30.6311510306723      
86 0.0787043389125 30.7098553695847      

 


 これを見ると,改正前改正後で大きな差があります。
 例えば,17歳の子が交通事故に遭って,後遺障害が残り,労働能力喪失率が50%であったとしてます。仮に,基礎収入を年400万円として計算すると,改正前は,逸失利益として,3460万円程度しか賠償されなかったのが改正後は5000万円程度賠償されることになります。大きな違いですね。

 もっとも,これに対する私の評価は,「逸失利益が増えてラッキー」ではなく,「今まで不当に低く抑えられていた逸失利益がそこそこ正常な水準まで戻った」というものです。

 当事務所の弁護士も交通事故の事件の依頼を数多く受けています。交通事故のことでお困りのことがあれば,是非,ご相談ください。

              

                              平成27年7月1日雨    弁護士 高橋 陽一

 

ニューヨークへ行ってきました!

 4月25日から1週間、核不拡散防止条約(NPT)再検討会議に併せて、弊事務所を代表して、ニューヨークの国連本部まで、行って参りました。飛行機

 

 NPT再検討会議は、核保有国の核削減の状況と、非核保有国に核が広がらないことを目的として、各国の取り組み状況を検討する会議で、5年に1度、ニューヨークの国連本部で開かれているものです(5月24日付京都新聞1面にあるとおり、会議は決裂し、閉会しました。大変残念です。)

 

 派遣に際しては、彦根共同法律事務所「友の会」の皆様をはじめとして、カンパを頂きました。この場を借りて、感謝を申し上げます。ぴかぴか(新しい)

 

 ニューヨークでは、松井・広島市長、被爆者を先頭にした大規模デモ行進(7,500人が参加されたとのこと)や、国際シンポジウムに参加をするなど、盛りだくさんの内容でした。

 詳しい内容については、報告集を作成し、皆様にご報告差し上げる予定です。

 

 行く前は、ニューヨークから無事帰ってこれるんだろうか…と不安でいっぱいでしたが、実際行ってみると、カタコト英語でもなんとかなりましたし、食事も案外口に合いました(生牡蠣が美味でした)。

 

 高校の同級生の住んでいるニュージャージー州まで一人でフェリーに乗って行く、という個人的には大冒険船も、トラブルに見舞われつつ(フェリー乗り場が分からず港町をほっつき歩く)もそれを乗り越えて実現し、自信を深めました。わーい(嬉しい顔)

 

 政治・経済の世界の中心、ニューヨークはとても刺激的exclamationで、日本に居るときには得られない視点を持てたと思います。日本から遠い(飛行機飛行機で14時間程あせあせ(飛び散る汗))という点が難点ですが、機会があればまた是非ニューヨークに行ってみたいと思いました。

 

   ↑  大規模デモの様子

 

 

  ↑ ロックフェラービル最上階から眺めるマンハッタンの夜景夜

 

  ↑ ニューヨーク州の最高裁判所前にて

 

 

   H27年6月8日    弁護士 岡村 庸靖

相続税の改正について

 最近、新聞やテレビなどで、相続税が改正された、というニュースを耳にされた方もおられることでしょう。

 そういうニュースは、こむずかしい説明や、図が書いてあることが多いですよね。

 なかなか読む気にならないので、結局、自分とどのように関係があるのか分からない、そのようにお感じの方が多いのではないでしょうか。

 相続税というのは、誰かが死亡したときに、その死亡者から相続・遺贈を受けた財産が、 「一定の基準」を上回る場合に、財産の取得者に発生する税金のことをいいます。

 そして、この度の法改正によって、その「一定の基準」というのが引き下げられ、これまでよりも、多くの人に、相続税が課税されることになったのです

 

 おおざっぱに言いますと、改正前は、

遺産総額から、{5000万円+(法定相続人数×1000万円)}を控除し、それでもお釣りがくる場合に課税されていましたが、

 

 改正後は、

遺産総額から、{3000万円+(法定相続人数×600万円)}しか控除が認められなくなったということです。

 

 以上の説明でも、結局なんだかよく分からないという声も聞こえてきそうですね。あせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)

 

 ただ、基礎控除額(上記の{ }内の額)は、40%もダウンバッド(下向き矢印)していますので、これまでより相続税が発生する人は確実に増えます。

 

 改正前は、全相続件数の4.2%に相続税が課税されていたということですが、

 改正後は、全相続件数の7〜10%程度が、課税の対象となる、というデータもあります。

 相続税が改正されただけでなく、贈与税の税率が引き上げられ(50%→55%)、お年寄りの方がお持ちの資産を若い世代に移転しやすくして若い世代の消費を拡大し、経済の活性化を図るための制度の改正もされています(相続時精算課税制度の拡大など)。

 

 当職は、相続に関するご相談を受けることも多いですが、これらの法改正もしっかり勉強してサーチ(調べる)、より適切なアドバイスが出来るようにならないといけないな、と思います。

 

        平成27年3月12日    弁護士 岡村庸靖

 

 

法律事務所の相談室

 久しぶりにこのブログを書きます。今回はひらめき法律事務所の相談室ひらめきについて書いてみます。
 筆者も仕事上,ほかの法律事務所の相談室を見ることがあります。相談室は,お客様が長い時間いる場所で,法律事務所の顔と言っても良い場所でしょう。どの法律事務所も概して,清潔で機能的に保たれています。

 相談室の大きさですが,二人掛けか四人掛けのテーブルが一つ置いてあるくらいの大きさの相談室が多いです。
 弁護士の人数が多い事務所や企業の相談が多い事務所では,会議室のような大きな相談室がある事務所もあります。

 相談に来られる方(特に個人の方)は,事件のことでストレスを抱えておられたり初めて法律事務所にきて緊張されている方もいらっしゃいますので,相談に来られた方にリラックスしてもらうために工夫をされているところもあります。
 例えば,相談室の壁紙の色合いを工夫されたり,テーブルの上に花かわいいや小物猫を置いたり,絵るんるんを置いたりして,工夫されている相談室を見たことがあります。ちなみに,当事務所では,小さなお子様を連れてこられる相談者の方も多いので,絵本本を置いてお子様が遊べるようにしています。なかなか好評です。

 法律事務所に相談に行かれる方は事件のことで頭がいっぱいかもしれませんが,相談室に案内されたら部屋の中を見渡してみるといろいろな発見ひらめきがあるかもしれません。

     

  

  

             

 

               H27.2.20  弁護士 高橋 陽一

本の感想など

 今日の午前中は、福祉施設に自治体の法律相談に行かせていただきました。

事務所の弁護士で、交代で行かせていただいております。外部の相談に行くときは、少し市街地から離れたところが多いので、車(セダン)車で車(RV)田んぼやー(長音記号2)のそばや、琵琶湖沿いを通り、のどかな雰囲気を味わえるので、気分が変わってありがたいですぴかぴか(新しい)

 相談とは関係ありませんが(・・・法律ともほとんど関係ありませんが)、最近読んだ本の感想を少し書きたいと思います。るんるん

 

 

@ 朝井まかて『阿蘭陀西鶴』(2014年 講談社) 

 井原西鶴について、一緒に暮らしていた盲目の娘の目を通して語る物語。西鶴の「自分が一番おもしろい!」という自信満々な様子やエネルギッシュに創作に取り組む様子が表現されていて迫力があります。

 また、盲目の娘は、9歳で母親(西鶴の妻)を亡くしているのですが、母親が亡くなるまでに、母親から料理や家事のすべてを教わって身につけています。そして、娘は、目が見えないから自然と他の感覚が鋭敏になって目が見えなくても家事ができるようになったのではなく、やけどや怪我を繰り返しながらも、努力に努力を重ねて、必死に家事の技術を身につけてきたのに、周囲の人々が、単に驚いたりほめそやしたりするだけで、その努力を理解しないことに少し怒っています。

 娘が音やにおいや手触りを頼りにしっかり生活している様子や西鶴との葛藤も含めた心の動きの描写が素晴らしいです。また、(江戸時代ですが)大阪が舞台になっており、親しみやすかったです。

 

A ギリアン・フリン(中谷友紀子)

  『ゴーン・ガール 上下』(2013年 小学館)

 同名の映画の原作。映画を見て、楽しめたのですが、ところどころよくわからないところがあったので、読みました。ニューヨークで暮らしていたライターの夫婦が失業と夫の母の病気を機にミズーリ州の田舎に引っ越してきたが、結婚5周年の日に妻が失踪。だんだん、証拠が見つかり、夫は警察やマスコミから、妻を殺したのではないかとの疑われ追いつめられていきます。5年間の結婚生活で、二人の間に何が起きていたのか。夫婦の交互の視点で語られていて、言い分や感じ方のギャップが身につまされるのと、アメリカの中でも、ニューヨーク・シティとそこに住む裕福な人々について、それ以外の田舎の普通の人々がどんな風に思っているかという雰囲気が出ていておもしろかったです。

 また、(あくまでも映画・小説ですので、どの程度実態に則しているのかわかりませんが)裁判で、陪審員により理由を示さず結論だけの評決を受けることが前提となるためか、被害者(とされる妻)の両親や、被疑者である夫(と弁護士)がマスコミに対して過剰に積極的に配慮する様子が、おそろしいです。事件が連日マスコミにセンセーショナルに取り上げられ、被害者の家族や被疑者が、同情を集めたり、糾弾されたりし、そうした報道にどっぷりつかった人々のなかから選ばれた陪審員によって裁かれる(あたかも、マスコミ対策合戦がそのまま刑事裁判の行方を決めてしまうかのよう!)というのは本当にぞっとする話です。

 

       H27.2.12雪犬雪  弁護士 若山桃子

雪景色

 彦根では、昨日からまたが積もっていて、大きなつららができるほど寒いです。雪

彦根城のお濠沿いには、の木がぐるっと植わっていて、お花見シーズンには観光客で賑わいます。今の季節は人は少ないですが、雪景色も素晴らしいです。ぴかぴか(新しい)

そして、よく見ると、雪の積もった桜の木にも新芽(?)(あるいは蕾でしょうか?よくわかりません。)のようなものが出ていて、これからが楽しみですわーい(嬉しい顔)exclamation×2

 

    

                   

 

 

             H27.2.10  弁護士 若山桃子

 

住民監査請求の結果が出ました!!

 全国紙や,京都新聞等の報道でご存知の方もおられると思いますが,当事務所が彦根市民有志の申立人代理人となっておりました住民監査請求(申立の要旨→新修彦根市史第4巻を発刊せよ,発刊しないのであれば執筆料を獅山前市長は弁償せよ)についての続報です。

 彦根市監査委員は平成26年2月24日付けで「新修彦根市史第4巻,通史編,現代」を,平成26年12月31日までに書籍として刊行せよ,とする旨の勧告を出しました。(ホームページ上でのご報告が遅くなりすみません)

 申立人らの主張をおおむね認めている判断であり,妥当なものと考えます。

 他方,平成26年6月現在,執筆者が当事者となり彦根市に対して申し立てた民事調停が,彦根簡易裁判所に係属しており,調停の場で,刊行に向けた摺り合わせが行われています。

 彦根市には,監査委員の勧告内容を重く受け止めていただき,これに従って市史の刊行をしてもらわなければなりません。

 申立人や,申立人代理人である私たちも,監査委員の勧告内容が,きちんと実行されるのか,今後の進捗状況を,注意深く見守っていきたいと思います。

 さて,これに関連して,新修彦根市史のこと,「彦根の歴史に関する滋賀大学経済学部ワークショップ」,および,「彦根市史問題,現状報告会」の催しのご案内をいたします。

 

1.彦根の現代史を学ぶワークショップ(第2回)

 日 時:平成26年6月19日 午後1時30分から午後4時

 場 所:滋賀大学 第2校舎棟5階(545室)

 テーマ:「農林水産業から振り返る彦根の現代」 

 内 容:新修彦根市史の執筆者のおひとりである野田公夫先生(京都大学名誉教授)に,上記のテーマについてお話いただきます。

  ダイヤ滋賀大学のホームページダイヤ

http://www.biwako.shiga-u.ac.jp/eml/kouenkai/workshop.htm

                                 もご参照下さい。

 

2.新修彦根市史「通史編・現代」の刊行を求める市民の会,報告学習会

 日 時:平成26年6月20日 午後6時30分から

 場 所:彦根勤労福祉会館 2階研究室

 テーマ:「新修彦根市史問題,現状はどこまで進んでいるのか」

 内 容:執筆者・彦根市間の民事調停の進行について,執筆者代理人弁護士である井戸謙一弁護士および関係者から,市民の皆様に対して,経過のご報告がなされます。

 

 これらの企画は,歴史ある我が町「ぴかぴか(新しい)彦根ぴかぴか(新しい)」を知る,大変良い機会だと思いますので,みなさま,ぜひご参加下さいexclamation×2

 そもそも,なぜ新修彦根市史の,しかも第4巻だけ問題となっているのかと疑問に思われる方もおられることでしょう。

 そんな方には,執筆者グループのホームページが分かりやすいので,ご参照下さい。

 スペード新修彦根市史通史編現代のホームページスペード

  http://hikoneshishimondai.sitemix.jp/index.htm

 

                  平成26年6月18日  弁護士 岡村庸靖

 

「彦根市史」の刊行取りやめ問題で住民監査請求

 「彦根市史」の刊行取りやめ問題で、去年末、住民が自治体に対して、財産管理などを適正にするよう求める「住民監査請求」を起こしました。当事務所の弁護士が代理人ぴかぴか(新しい)になっています。

 彦根市史の刊行取りやめ問題とは、計画に従って刊行が続けられていた新修彦根市史(全12巻の予定)の最後の1巻「通史編・現代」を「刊行しない」と、彦根市が決めた問題です。原稿が完成し、執筆した学者への執筆料支払いも済んでいながら2010(平成22)年度の発刊予定が見合わせられ、昨年10月に、最終的に、刊行しない、と決められました。それでは通史編は「古代・中世」「近世」「近代」までの刊行で終わってしまいます。

 住民監査請求では、「通史編・現代」の原稿は、市民の税金を使って作った市民の財産で、本として刊行するのが正しい財産の使い方なので、「通史編・現代」を刊行するようにと、監査委員が市に勧告してほしい、と訴えています。もし刊行されないなら、執筆料は無駄使いになるので、獅山向洋氏から市に弁償して貰うよう監査委員は市に勧告してほしいとも訴えています。

 

  ダイヤクラブ執筆者からの呼びかけクラブダイヤ

 執筆者も彦根市に、「通史編・現代」の刊行を求めておられます。

 執筆者グループでは、「通史編・現代」の内容を執筆者が解説しながら市内外の皆さんに読んで頂く中で市史発刊中止問題にもご理解を頂きたいとの思いで「彦根市史現代原稿を読む会」(仮称)の立ち上げを企画しておられます。案内文をご覧下さい。

 

  ひらめき ↓ クリックすると見て頂けます ↓ ひらめき 

かわいい20140121170507405_0001.pdf

 

 平成26年1月21日     弁護士 元永 佐緒里

新年あけましておめでとうございます!

 新年あけましておめでとうございます。

今年も所員一同よろしくお願いします。

 昨年も同じことを書いたような気がしますが,今年こそはこのぴかぴか(新しい)ホームページの更新ぴかぴか(新しい)を頻繁にして,皆様に情報発信をしていきたいと思います。
 さて,昨年の後半は,特定秘密保護法が大きな問題になりました。当事務所も学習会に参加したり,講師を務めたり,ビラを配布したりして反対運動に取り組んできました。
 今年は集団的自衛権行使を認める解釈改憲が大きな問題になりそうですね。再び戦争の惨禍が起こることがないよう,引き続き取り組んでいきたいと思います。

             平成26年1月15日夜    弁護士  高橋 陽一

水質関係第1種公害防止管理者試験に合格しました

 今年もあとわずかになって参りました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
 さて,2年ほど前から弁護士会のぴかぴか(新しい)公害環境委員会の委員長ぴかぴか(新しい)を拝命しておりますが,「せっかく委員長になったのだから公害環境問題に役立ちそうな資格を取ってハクをつけよう。」と思い,去年から水質関係第1種公害防止管理者の試験を受けて参りました。

水質関係第1種にしたのは,滋賀県には琵琶湖があるので水質関係を取った方が滋賀県の弁護士っぽいだろうという理由です。深い考えはありません。
 去年は5科目中の下2科目(水質有害物質特論,大規模水質特論)を科目合格していましたので,今年は上3科目(公害総論,水質概論,汚水処理特論)を受けて,本当に運良くギリギリで合格ぴかぴか(新しい)しました。
 試験には合格しましたが,実力ではなくたまたま運が良かったために合格しただけですので,水質問題に詳しい弁護士だとは思わないで下さいませ。
 こういう技術系の資格が仕事に役立つか疑問ですが,自分のスキルアップグッド(上向き矢印)も兼ねて取りました。もし,将来,相談に来られた方のお役に立つようなことがあれば,これほど嬉しいことはありません。

 

                平成25年12月24日クリスマス  弁護士 高橋 陽一

経営革新等支援機関に認定されました

 今年の2月に申請をしていたのですが,3月21日に,経営革新等支援機関認定ぴかぴか(新しい)されましたひらめき(中小企業庁のホームページの士業・中小企業支援機関等認定一覧をご覧ください。)。

県内の弁護士個人が認定を受けたのは初めてのようです(ほかに県内の弁護士法人が1社認定を受けております。)。

 では,経営革新等支援機関の認定制度とはどんな制度なのでしょうか。

 中小企業を巡る経済環境が大きく変化する中、新たな事業活動を行う際に直面する経営課題は、一層多様化・複雑化しており、これらの経営課題に対応するには、中小企業の財務内容等の経営状況の分析や事業計画の策定支援・実行支援を行うための支援体制の整備が重要です。そこで,昨年8月に中小企業経営力強化支援法が施行され,経営革新等支援機関の認定制度が始まりました。
 今回の認定制度では、税務、金融及び企業の財務に関する専門的な知識や実務経験が一定レベル以上の者を、国が認定することで、支援の担い手を多様化・活性化するとともに、独立行政法人中小企業基盤整備機構からの専門家を派遣し、中小企業に対してチームとして専門性の高い支援を行うための支援体制を整備することとしています。
 今後,中小企業庁は,認定支援機関を活用した中小企業支援策を打ち出していく予定であると聞いております。

 知識や経験において,まだまだ不十分な点もあろうかと思いますが,中小企業の皆様の事業活動を支援できますよう力を尽くしたいと思います。

         平成25年3月27日    弁護士  高橋 陽一

新年あけましておめでとうございます。

ぴかぴか(新しい)新年あけましておめでとうございます晴れ

本年もどうぞ宜しくお願いします。

  さて今年は元日から良い天気でしたね。初日の出をご覧になった方も多いと思います。

 

 ところで、今年の目標は立てましたか。私の今年の目標は、この弁護士日記をもっと更新していくことと、当事務所のホームページの内容を充実させることです。

 当事務所からの情報発信としては、年2回の事務所ニュース(弁護士の活動報告や注目して欲しい法情報が書かれています。)を発行して友の会の会員様やお付き合いのある方に送らせて頂いています(無料)が、これからはインターネットを使った情報発信もしていきたいです。

 最後に、先程出てきた友の会の紹介をさせてください。友の会(正式名称はかわいい彦根共同法律事務所友の会かわいい)に入ると、いろんな特典があります。事務所ニュースが送られて来たり、年数回開かれる講演会を案内させて頂いたり、またレクレーションの案内をさせて頂いたりします。

 詳しくは左にある「友の会」の欄をクリックしてください。

  平成25年1月15日
    弁護士 高 橋 陽 一

第三者行為による傷病届

「第三者行為による傷病届」について  

  〜交通事故の被害者の方へ〜

 

 交通事故の被害者の方の中には、加害者の加入している損害保険会社からの仮払いを受けて治療病院を継続されている途中で、一定の時期に、損害保険会社から一方的に仮払いの打ち切りを受ける場合があります。

 

 打ち切りを受けた場合、健康保険の窓口(国民健康保険であれば市役所の保険年金課窓口)で「第三者行為による傷病届」メモの用紙をもらって、記入して提出すれば、以降は、健康保険を使って治療を継続することができます。 

 窓口で『一部でも仮払い等を受けている場合は「第三者行為による傷病届」は出せない』と言われて断られる場合もあるようですが、こうした説明は間違いです。

 「第三者行為による傷病届」は、示談が成立していれば出すことはできませんが、一部の治療費(打ち切りまでの分)について仮払いを受けているだけであれば、提出することができます。

 もし、まだ示談されていないにも関わらず、窓口で「第三者行為による傷病届」の提出を断られた場合は、『一部の仮払いを受けただけで、示談はまだ成立していないから、提出できるはずだ。』ということを、もう一度、窓口の方に話をしてください。

 

 また、病院でも、「交通事故の場合は健康保険は使えません。」と言われる場合もあるようですが、実際には、交通事故についても、「第三者行為による傷病届」を出していれば、健康保険を使える場合がありますので、「第三者行為による傷病届」を出したうえで、再度病院に行かれて、「健康保険でお願いします。」と言い切ることが大切です。病院が健康保険の利用を断ることはできません。

 

 打ち切りを受けた場合に、治療費の全額を自己負担しながら、治療を継続することは経済的に困難な場合が多いですので、ひらめき「第三者行為による傷病届」を出して健康保険で治療を受けることは非常に重要です。ひらめき

 

 また、打ち切りを受けて以降も治療を続けられる場合には、損害賠償の金額につき裁判等で争う必要が出てきますので、完治するまで十分な治療を継続されながら、損害賠償請求の問題については、お気軽に弁護士にご相談ください。 

 

 

exclamation×2 なお、仕事中や通勤途中での事故などが原因となって起きたケガや病気は、労災保険の対象となりますので、健康保険(国民健康保険・組合保険)で診察を受けることはできません。第三者行為による傷病届も対象外となります。

 

       平成24年9月21日   弁護士 若山桃子

新着判例の紹介

  新着判例のご紹介 

 

『金銭の支払いを命じる確定判決を得たが、債務者が支払わない場合、それをどう実現していくのか』

  

 多くの弁護士が、一度は悩む執行の問題であると思われます。
 例えば、債務者が、不動産を所有していて第三者(この人を業界用語で「第三債務者」といいます。)に貸している場合には、その賃料債権を差し押さえて、その賃料から回収を図ることがあります。
 この賃料債権の差し押さえに関して、9月4日に面白い判例が出たので、私の力不足も顧みず、自分の勉強も兼ねて解説したいと思います。

  

 事案を簡略化していうと、(被上告人・債権者)さんは「(債務者)はに対し金3500万円を支払え」という内容の判決を得ていましたが、さんはさんに支払いませんでした。
 一方、さんは建物を所有しており、(上告人・第三債務者)さんに月140万円で貸していました(この140万円の賃料を請求する権利を「賃料債権」といいます。)。そこで、さんはの賃料債権を差し押さえて、その賃料から回収を図ろうとしましたが、さんはさんに対して賃料を支払いませんでした
 ところがその後、さんはさんに対して、所有している建物を売却しました。
 さんは賃料を差し押さえたにもかかわらず、さんが賃料を支払わないので、さんはさんに対して賃料を取り立てる訴訟を起こしました
 すると、さんはさんから購入して自分が建物を所有しているので、賃料を支払う必要がなくなったとして、買い取った時期以降の賃料はさんに支払わなくてよいと主張しました。

 

 控訴審である大阪高等裁判所は、賃料債権は民法520条ただし書き(民法520条「債権及び債務が同一人に帰属したときは、その債権は、消滅する。ただし、その債権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでない。」)により、A→Xの賃料債権は、差し押さえによりY→Aの権利の目的となっているから、A→Xに建物が売却されて貸し主と借り主が同じ人になっても賃料債権は消滅しないと判断し、『Xさんが買い取った時期以降の賃料もYさんに対して払いなさい』という判決を言渡しました。

 

 ところが、最高裁判所は、「賃貸人が賃借人に賃貸借契約の目的である建物を譲渡したことにより賃貸借契約が終了した以上は、その終了が賃料債権の差押えの効力発生後であっても、賃貸人と賃借人との人的関係、当該建物を譲渡するに至った経緯及び態様その他の諸般の事情に照らして、賃借人において賃料債権が発生しないことを主張することが信義則上許されないなどの特段の事情がない限り、差押債権者は、第三債務者である賃借人から、当該譲渡後に支払期の到来する賃料債権を取り立てることができないというべきである。」と判断して、『Xさんが買い取った時期以降の賃料はYさんに対して払わなくても良い』として大阪高等裁判所と逆の結論を出しました。

 

 最高裁判所が、大阪高等裁判所と逆の結論を採ったのは、民法520条ただし書きの「第三者の権利の目的」の解釈が大阪高等裁判所の解釈と違っていたからでしょう。
 例えば、賃料債権に質権が設定されていれば、この賃料債権は「第三者の権利の目的」となっていることは争いがありません。しかし、賃料債権を差し押さえた場合に「第三者の権利の目的」となっているといえるかについては、微妙なところです。
 というのも、質権は、その目的となった質権設定者が有する権利を実行することを内容とするものですが、差し押さえの元となった債権自体にはそのような内容はないからです。最高裁判所は、賃料債権を差し押さえた場合には、その賃料債権は「第三者の権利の目的」となっていないという結論を前提にしていると思われます。

 この判例が出たことにより、せっかく賃料債権の差し押さえをしても、借り主が貸し主から目的物を購入してしまえば、差し押さえは無駄になってしまうことになります。このような結論を避けたければ、強制管理の申し立てをするしかありませんが、この制度は回収した賃料の中から税金や管理費用を払わなければならないので、債権者にとってあまり使い勝手の良い制度ではありません

 私は、日本の民事執行制度は使いにくい制度で、司法による権利救済を阻害していると考えますが、この判例により、賃料債権の債権執行がますますやりにくくなったという印象を持ちました。

 

     平成24年9月7日

        弁護士 高 橋 陽 一

最近注目した法改正

  最近注目した法改正  

 

 8月29日に、消費者安全法が一部改正されました。
 この法律は、消費者の消費生活の被害を防止し、その安全を確保すること等を目的とする法律です。身近なところでは、市町村の消費生活センタービルの設置根拠となった法律です。

 


 今回の法改正で、私が着目目しているのは、位置情報消費者安全調査委員会が設置位置情報されたことです。この委員会は生命や身体に関する事故で、調査して原因を究明する必要性の高いものについて、調査して内閣総理大臣などに報告、勧告、意見具申します。

 生命や身体にかかわる重大な事故に遭われた被害者は、この委員会に事故の原因を調査して欲しいと申し出ることができます。申し出が受け付けられたら、委員会は調査を開始するか、開始しないか、開始しない場合はその理由を通知しなければなりません。

 
 また、被害者などに対する情報提供を行うメモという規定がありますが、適当な時期に適当な方法で情報提供するという定め方です。十分な情報提供がなされれば良いのですが、抽象的な規定になっていますので、不十分な情報提供しかなされない可能性もあると思います。
 この制度は消費者被害の救済を目的とするものではないので、この制度ができたからといって、直ちに消費者被害の救済を求める裁判が有利になるということはないでしょう。

 ただ、この委員会でひらめき適切な原因究明ひらめきがなされ、その経過や結果が十分に被害者に開示されれば、ぴかぴか(新しい)被害救済ぴかぴか(新しい)につながる事件もあると思います

 
 今後、この委員会にどれくらいの数の申し出があり、委員会がどのくらいの数の調査するのか注目していきたいと思います。

 また、被害者等に対する情報提供がどの程度行われるのかも注目です。

 

        平成24年9月5日

            弁護士 高 橋 陽 一

残暑お見舞い申し上げます

 晴れ 残暑お見舞い申し上げます 晴れ

 

弁護士の岡村庸靖です。

平素より当事務所とお付き合いいただいております方々には、ずいぶんと顔を覚えていただけたかと思いますが、ホームページでは初めてのご挨拶となります。

これからは、高橋弁護士のみならず、私もブログの更新をしていく……かもしれませんあせあせ(飛び散る汗)

 

さて、先頃、事務所ニュース(bS5)を発行いたしました。

今回の主な内容は、

 高橋弁護士の担当した、長浜生活保護訴訟の勝訴の報告

 坂梨弁護士の裁判員裁判体験記

 非核の政府を求める滋賀の会総会についての記事

 友の会便り

 木村弁護士のお酒の話

などなど、となっております。

 

当事務所所属の弁護士が、普段どのような活動を行っているのか、多少なりとも皆様にお伝えすることができれば幸いです。

事務所の受付にもおいてありますので、ぜひご覧くださいぴかぴか(新しい)

 

それでは、まだまだ暑い日が続きますが、体調をくずされませんようにご自愛ください。

 

 平成24年8月9日

 

                   弁護士 岡村庸靖

広瀬宰平と伊庭貞剛

  広瀬宰平と伊庭貞剛 

 

 今日は、滋賀県出身で日本の公害環境問題に大きな影響を与えた明治時代の人物を二人紹介したいと思います。

 

 本 広瀬宰平(ひろせ さいへい) 本
 広瀬は旧中主町(現在の滋賀県野洲市)の出身で、1828年生まれで江戸末期から明治・大正時代を生きた人物です。 


 幼い時に別子銅山に移り住んだ広瀬は、38歳で別子銅山の支配人になりました。江戸時代の別子銅山は徳川幕府の領地ですが、実際には住友家が銅山の経営していました。明治維新により新政府の役人が別子銅山を接収しに来たときには、広瀬が新政府の役人を説得して、新政府から別子銅山の経営を許可されました。
 広瀬は、その時の折衝で新政府から認められ鉱山司(銅を取り扱う行政機関)に任命され、各地の銅山を視察して回り、今後の銅山経営の考え方を深めました。 


 ところが、鉱山司に任命された翌年、広瀬は鉱山司を辞めて住友の経営に戻ります。鉱山司として得られた知識や経験を生かして、別子銅山を近代化させるという使命を感じたのではないでしょうか。
 その後、広瀬は自分より6倍もの高給でフランス人技師を雇い入れ、別子銅山の近代化に努めました。
 明治10年には、広瀬は病気を患っていた住友家の家長から住友家の総理事(総理代人)に任命されました。総理事というのは、現在で言うところの社長ですね。広瀬は総理事として、さらに別子銅山の近代化に努めます。当時の技術では困難なトンネル工事をし、鉄道を敷設し、新居浜に銅の製錬所を建設したりしました。

 
 しかし、別子銅山の近代化に伴い伐採がひどくなり、山から緑が失われました。また、製錬所を開設したことにより、煙害もひどくなりました。この問題に真正面から取り組んだのが広瀬の甥で二代目の総理事の伊庭貞剛です。

 


 
 本 伊庭貞剛(いば ていごう) 本
 伊庭は、1847年に近江八幡市西宿で生まれました。伊庭の母親は田鶴という女性で広瀬の実姉です。 


 伊庭は、新政府に出仕して裁判官になりました。大阪上等裁判所(現在の大阪高等裁判所)の裁判官になったのですが、32歳の時に官僚の世界の媚びへつらう雰囲気に嫌気がさし裁判官を辞めています。経歴といい年齢といい、親近感を感じます。
 伊庭は、裁判官を辞めて地元の村長にでもなろうと考えていたようですが、叔父の広瀬と話し感銘を受け、33歳で住友に入社しました。伊庭の収入がそれまでの半分になって、妻は嘆いたそうです。

 
 明治27年には、伊庭は別子銅山の支配人に任命されました。伊庭は、別子銅山の荒廃した山を見て、昔の緑の山に戻そうと考えますまた、銅山や新居浜の製錬所から出る煙害を何とかしようと考え、新居浜沖にある四阪島に製錬所を移すことにしました。足尾銅山鉱毒事件で有名な田中正造は、当時の帝国議会で伊庭のこの勇断を賞賛し、足尾銅山の鉱毒被害を訴えました。ただ、残念ながら四阪島に製錬所を移したことによる煙害軽減の効果はなかったようです。なお、現在の住友化学は、煙害のもととなった別子銅山の銅を製錬する際に生じる亜硫酸ガスから肥料となる過リン酸石灰を製造するための工場(住友肥料製造所)がその発祥です。

 


 別子銅山への植林については、明治27年に造林計画を立ち上げ、明治30年以降は年に約100万本以上の植林をしています。ある社員が、「山が険しくて岩肌ばかりで植林できない。」と弱音を上げると、伊庭は「小さな石垣を作って土留めをして、土盛りしてそこに木を植えなさい。枯れても流されても構わないので、何度でも根付くまで根気よく植えなさい。」と諭しました。その結果、別子の山は緑を回復し、伊庭はそれを見て、「これが私の本当の事業である。」と言ったそうです。なお、現在の住友林業はこの植林事業をきっかけに生まれた会社です。

 
 明治33年に、伊庭は第2代住友家総理事となり叔父の広瀬の後を継ぎます。しかし、「事業の進歩発達に最も害をするものは、青年の過失ではなくて、老人の跋扈(ばっこ)である。」という考えから、わずか4年後に総理事を引退し、大津市の石山に隠居します。

 四阪島に製錬所を移したことの効果はなかったかもしれませんが伊庭の公害問題や環境問題に真正面から取り組んだ姿勢には心を打たれるものがあります。また、緑の回復や煙害問題への取組みを出発点とする住友林業と住友化学が、現在の住友グループを支える大きな会社に成長したことは、企業の社会的責任を考える上で示唆に富んでいるのではないでしょうか。

 

 


 なお、伊庭の隠居の地は、現在『伊庭貞剛記念館』となって保存されています。見学を希望される方は、完全予約制ですので予約してから訪問してください。場所は、京阪石山坂本線の唐橋前と石山寺の中間辺りにあります。

 

  平成24年1月31日

                     弁護士 高橋 陽一

再生可能エネルギー特措法(2)

 再生可能エネルギー特措法について(2) 

 

 前回の更新から遅くなってしまいましたが、再生可能エネルギー特措法の問題点について書きたいと思います。

 

                    

 


 晴れ再生可能エネルギー特措法晴れの問題点は大きく分けて2つあります。

  
 @電力会社が再生可能エネルギーで発電した電気を買い取ることを拒否することがどの程度認められるのか?
 A買取価格や買取期間をどうするのか?
 です。

 

 まず、@買取拒否の点についておおまかに説明します。

 再生可能エネルギー特措法では基本的には電力会社は再生可能エネルギーで発電された電力を買い取らないといけないのですが、正当な理由があれば買取を拒否することができます。この正当な理由を広く解釈すると、せっかく、再生可能エネルギーで発電しても電力会社が買取を拒否して売電収入が得られなくなる場合が多くなります。
 どのような場合に正当な理由が認められるかは経済産業省の省令やガイドラインで決められますので、注意深く見守る必要があります。 

 


 次に、A買取価格と買取期間についてです。

 買取価格を低くし、買取期間を短く設定すれば、売電収入は少なくなります。そうなれば、再生可能エネルギーを導入して発電しようとする人は少なくなり、せっかく作った再生可能エネルギー特措法の意味がなくなります。

 では、どのように買取価格や買取期間が決められるのでしょうか。

  これについては、決めるにあたって一応の基準はあるのですが、実質的には調達価格等調整委員会で決められる言われています。

 問題は、そのメンバーです。再生可能エネルギー導入に反対する人が多ければ、買取価格が低くなり買取期間が短く決められてしまう可能性が高いからです。

 今後の委員会の人選及び議論を見守る必要があります。

 

 

 平成24年1月20日

                         弁護士 高橋 陽一

原発・再生可能エネルギーシンポジウム

 滋賀弁護士会の

 原発・再生可能エネルギーシンポジウムのご案内 

 

 11月26日(土)13時(開場は12時30分)から野洲駅前にある小文化劇場(文化ホールの隣の建物)で滋賀弁護士会主催で若狭の原発と再生可能エネルギーに関するシンポジウムを催します。(入場は先着300名ですので絶対に聞きたいという方はお早めにご来場ください。)

 

  湖国で考えるこれからのエネルギー.jpg

 

 

      

 

  画像をクリックすると大きくして見ることができます。

 

 シンポジウムは2部構成で、第1部では若狭湾周辺にある原子力発電所の安全性について考えるという趣旨で、金属材料学がご専門の東京大学の井野教授と地震学がご専門の神戸大学の石橋教授にご講演頂きます。

 


 第2部では再生可能エネルギーについて考えるという趣旨で、資源エネルギー庁の職員、地元の滋賀大学学長(経済学がご専門)、長年再生可能エネルギーの導入に取り組まれている地元の野洲市の職員、エネルギー問題に造詣が深い東京の弁護士をパネラーに迎えてディスカッションをします。

 

 私も、パネルディスカッションにコーディネータとして参加します。原発をなくしてもやっていけるのか、再生可能エネルギーにはどのようなものがあるのか、再生可能エネルギーを導入するにはどうすれば良いのか、といった疑問に答えられるようなパネルディスカッションをしていきたいです。
 興味のある方はぜひご参加ください。

 

 平成23年11月16日
                                                        弁護士 高橋 陽一

再生可能エネルギー特措法

 再生可能エネルギー特措法について(1) 

  

 

 本年8月、晴れ再生可能エネルギー特措法晴れが成立しました(この法律の施行は来年7月です。)。正式な法律の名称は「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」といいます。
 この法律は、太陽光や風力といった再生可能エネルギーで発電された電力を一定期間、固定した価格で買い取るという制度電力固定価格買取制度)を定めています。
 これから、何回かに分けてこの再生可能エネルギー特措法について解説していきたいと思います。

  

                                  

  

 なぜ、この法律を作って電力固定価格買取制度を導入する必要があるのでしょうか?

 


 従来から、再生可能エネルギーを導入すべきだという機運はありました。しかし、再生可能エネルギーによる発電設備を導入するにはお金がかかります。
 例えば、太陽光発電をするには太陽光パネルなどの設備を購入して設置する費用が必要ですが、その費用は安くありませんでした(年々安くなっていますが。)。
 電気を売ったことによる収入(「売電収入」といいます。)がその設置などの費用に釣り合うのか、これがとても重要になります。そこで、導入されたのが一定期間、固定した価格で電力を買い取るという制度です。これにより将来得られる売電収入が計算できるようになります。そして、この固定価格を決めるにあたっては電気を供給したものが受け取るべき適正な利潤なども考慮するとされ、採算性に配慮した価格設定がされることになっています。
 俗な言葉でいえば、再生可能エネルギーで儲けがでるようにしているわけですね。

 今までの、太陽光発電の設置は損得を超えた市民の高い環境意識(お金は損してでも環境のために再生可能エネルギーを導入しようという意識)によるところが大きかったのです。
 寄付を募って太陽光発電や風力発電を導入したという事例は日本全国でたくさんあります。それはそれで素晴らしいことなのですが、再生可能エネルギーの普及という点からすれば大きな限界があります。
 今後は、この電力固定価格買取制度を使って再生可能エネルギーが普及することを期待したいです。

 

  次回は、この法律の問題点について勉強してみたいと思います。

 

 平成23年10月26日
                                                      弁護士  高橋 陽一

有料老人ホーム・高専賃トラブル110番

るんるん お知らせ るんるん

 

 日本弁護士連合会・滋賀弁護士会 主催

 有料老人ホーム・高専賃トラブル110番

  電話 相談電話番号 0570−073−165 電話

           ※ PHSや050IP電話からは利用できません。

 

 

 

 平成23年9月15日(木)午前10時から午後4時にかけて、日本弁護士連合会と滋賀弁護士会の主催で、有料老人ホーム、高専賃(高齢者専用賃貸住宅のことです。)トラブル110番が行われます。

 


 これは、有料老人ホームや高専賃を巡るトラブルについて弁護士による電話相談を無料(ただし、電話料金はかかります。)で行うというものです(PHSや050IP電話からは利用できません。)。 

 


 どういったトラブルがあるかというと・・・

  入居して直ぐに老人ホームを退去することになったが、入居時に払った入居一時金が全部返ってこないと言われた。
  契約した時に受けた説明と実際のサービスが違う。
  有料老人ホームに入居したいけれど、保証人になってくれる人がいない。

 
 といったものですが、これに限らず有料老人ホームや高専賃に関するトラブルや悩みを抱えておられる方は気軽に電話されて良いと思います。

 

 もちろん、110番には間に合わなかったという人は、当事務所に来所頂いてご相談ください(当事務所では電話相談は行っておりません。相談料は原則有料です。)。

  

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 さて、せっかくですので、有料老人ホームの現状と、入居一時金に関するトラブルについて少し勉強していきたいと思います。


 滋賀県は、他県に比べて有料老人ホームの数は少ない方です。しかし、今後日本がますます高齢化社会になるにつれて、有料老人ホームの数は増えていくでしょう。有料老人ホームに関するトラブルの件数も増えていくことが予想されます。

 
 トラブルの中で代表的なものは入居一時金が返還されないという問題です。
 利用者が入居時に入居一時金を払うことが良くあります(全体の7割を超えているといわれてます。)。この一時金の額は高額になることが多く、1000万円近くになることも珍しくありません。
 長期間にわたり、その有料老人ホームで暮らしていければあまり問題は起こりません。
 しかし、『事情があって、よく調べずに急いで入居一時金を払って入居したところ、ひどい老人ホームで早々に退去したい。ところが、老人ホームからは入居一時金は契約書に書いてあるとおり返還しませんと言われた。短期間しか入居していなかったのに高額な入居一時金が全額戻ってこないのは納得できないし、次の有料老人ホームの入居一時金も用意できなくなる』といった場面で問題となります。

 
 この問題のポイントは、入居一時金の性質をどう考えるかです(法的な観点からいえば、数年前に話題になった大学の入学金の返還訴訟と似た側面があります。)。

 
 @入居一時金を老人ホームを利用できる地位を得たことによる対価と考えると、入居一時金は戻ってこなくなるという結論になりやすいです。

 


 他方、A入居一時金は将来の賃料や介護サービス料の前払いと考えると、入居一時金の大部分は預かり金としての性質を有するので、入居一時金を返さないとする契約条項は違約金を定めた条項ということになります。そうすると、消費者契約法が適用され入居一時金を返還しないという条項は無効であり、入居一時金を返還すべきという結論になりやすくなります。

 

 
 法律ではどうなっているのでしょうか。

 実は来年(平成24年)4月1日から施行される改正老人福祉法26条6項を読めば、Aの考え方がとられていることがわかります。従って、来年(平成24年)4月1日以降に結ばれた契約については入居一時金の性質はAということになります。問題は、それ以前に結ばれた契約です。これについては法律上明示的に入居一時金の性質を示すものはありませんので、争いになります。
 

 現在までの裁判例については、入居一時金の返還を認めないものが多いようですが、私は、他の契約条項の内容などによって、入居一時金の性質が変わりうるものだと考えています。つまりケース・バイ・ケースで結論が変わってくる難しい問題といえるでしょう。

 

  平成23年9月8日
                                                        弁護士 高橋 陽一

 

ブログ開設のご挨拶

弁護士の高橋です。

 

このホームページを開設してから数ヶ月が経ち、落ち着いてきたのでブログを始めました。当事務所内の弁護士が持ち回りで定期的に更新していく予定です。

 

さて、今回は記念すべき第1回ですので、簡単な事務所紹介をします。

当事務所は、木村弁護士によって平成元年9月1日に開所しました。

大津の法律事務所で仕事をしていた木村弁護士が、湖東湖北地域の人がもっと来やすい場所に法律事務所をつくろうと考え、彦根に法律事務所をつくりました。

その後、元永弁護士、坂梨弁護士、高橋、若山弁護士が入所し、現在弁護士5名、事務局員6名の総勢11名で仕事をしています。

滋賀県内の法律事務所の中でも、かなり大きな事務所の一つです。

 

ホームページを開設したのは、当事務所がどんな事務所で、どんな弁護士がいて、どんな事件を取り扱っているのかを、より多くの方に知って頂こうと考えたからです。

 

法律事務所は敷居が高くて、なかなか法律相談に行きにくいと言われています。このホームページを見て、少しでも当事務所を身近に感じてもらえれば幸いです。

 

このブログでは、それぞれの弁護士が事件を解決していく中で感じたこと、皆様にお知らせしたい情報や訴えたいこと、弁護士の趣味や好物に関することなどを綴っていきたいと思います。

 

気温の変化が激しいですがお身体にお気を付けてお過ごしください。

 

平成23年5月23日